ビジネスやプライベート旅行など、さまざまな目的で利用されるプライベートジェット（ビジネスジェットとも呼ばれています）。いざプライベートジェットを利用しようと思ったとき、フライトプランごとにチャーター料金がどれくらいかかるのかは気になるところでしょう。
時間という限られた経営資源を有効活用するうえで、プライベートジェットの利用は非常に効果的な方法です。ここで紹介する活用事例や実際にかかる費用などを、ぜひ参考にしてください。
この記事では以下3点について解説します。
- 渡航先・利用目的に合わせたプライベートジェット活用例
- 国内・海外フライトプランごとの料金体系
- プライベートジェットを使うべき理由
渡航先・利用目的に合わせたプライベートジェット活用例
プライベートジェットの利用目的は、主にビジネスと旅行の2つに分けられます。なかでも、ビジネスを目的とした利用が多くを占めています。
利用目的別に見るプライベートジェット活用例
日本国内と海外、両方の渡航に対応できるプライベートジェット。大企業のオーナー社長などが使っているというイメージから、利用シーンはビジネスに限られると思っている方が多いかもしれません。確かにプロジェクトの現地視察や海外での商談といったビジネス目的での利用は多いですが、国内外の旅行といったプライベートな目的でも利用されており、自由に幅広く活用できるのがプライベートジェットの特徴です。
定期便のない地域への渡航
定期便が就航していない場合でも、プライベートジェットであれば渡航先に最も近い空港へダイレクトにアクセスできます。そのため、海外の地方都市にある工場への訪問（ビジネス利用）はもちろん、離島へのバカンス（旅行）などの際にも、乗り継ぎなしで移動することが可能です。
時間の節約
限られた渡航期間を効率的に時間を使いたい方にも、プライベートジェットは最適です。プライベートジェットは離発着の時刻を自由に指定できるので、無駄のないスケジュールを組むことができます。また、定期便とは違い空港内の専用動線を利用するため、出入国審査や保安検査がスムーズです。
直前でも出発時間の変更や人数の増減、渡航先の変更にも柔軟に対応でき、利用者の予定を最優先したスケジュールで利用できることも大きなポイントです。
人数に応じた機材が選べる
プライベートジェットには、大型機・中型機・小型機・超大型機の4種類があり、座席数や設備がそれぞれ異なるため、利用人数に応じて利用する機材が選べます。
プライベート空間の実現
「プライベートな空間でくつろぎながら移動したい」「周囲の目を気にすることなく渡航先の移動も楽しみたい」という希望も実現できます。また、利用者のニーズに合わせたオンデマンドな機内サービスも利用できます。たとえばご要望に応じたお食事のご提供、ペット同伴での搭乗のほか、大型機であればラグジュアリーな個室もあります。
これらのサービスにより、長距離のフライトや、小さなお子さま、ペットとの移動であっても、ストレスなくくつろぐことができるのです。
渡航地別に見るプライベートジェット活用例
ANAビジネスジェットにおける、実際の利用事例を国内と海外の渡航先ごとにご紹介します。
～国内フライト事例～ 東京⇔沖縄フライトプランの場合
| フライトプラン | 中型機（8席） |
|---|---|
| 東京（羽田空港）⇔沖縄（宮古島/下地島空港） | 約1,200万円～ |
この事例では、仮に4名利用の場合、1人あたり300万円となります。小型機（4～5席）であればさらに安く利用することも可能です。利用者は個人事業主の方で、「空港で一般と同じ動線を利用したくない」、「プライベートな空間を楽しみたい」という理由でチャーターされました。羽田空港と下地島空港の両空港ともに機側まで車両による乗り入れが可能で、旅客ターミナルを通過する必要はありません。
～海外フライト事例～ ロサンゼルス～ラスベガスフライトプランの場合
| フライトプラン | 中型機（8～10席） |
|---|---|
| ロサンゼルス（ロサンゼルス国際空港） ～ラスベガス（マッカラン国際空港） |
約500万円～ |
こちらは、アメリカ国内を移動する際に利用された方の事例です。ラスベガスで開催される世界的なイベントに参加するため、定期便でロサンゼルスまで行き、そこからプライベートジェットを利用してラスベガスまで移動されました。
ロサンゼルスで定期便からのプライベートジェットに乗り継ぐ際、定期便が予定より30分早く到着してしまったことに対し、プライベートジェットの出発も30分早め、現地での活動時間が増やすことができました。
各フライトの費用はどれくらい？
チャーターの費用は機材の種類や区間に応じて異なりますが、一般的に機材サイズが大きいほど、そして飛行距離が遠いほど高額になる傾向にあります。
ANAビジネスジェットの料金体系は？
ANAビジネスジェットでは、お客さまのニーズに応じて柔軟なサービスとフライトプランをご用意しています。
ビジネスジェットのチャーター料金は、「区間」×「日程」×「機材」で金額を算出します。ただし、飛行時間には、お客さまが実際に搭乗する区間にかかる時間以外に、「機材の回送フライトにかかる時間」も含まれる点に要注意です。
問い合わせの多いフライトプランは、以下のようにサンプル料金が算出・提示されます。より正確な料金やサービス内容を知りたい場合は、「区間」、「利用日」、「利用人数」をANAビジネスジェットまでお伝えください。
国内・海外フライトプランごとの料金例
ANAビジネスジェットのチャーターフライトでは、北米／中南米、欧州／中東／アフリカ、アジア／オセアニア、中国、日本国内、リゾート（旅行）など、問い合わせが多い旅程のサンプル料金をまとめております。ここでは国内フライト、海外フライトのチャーター便ごとの料金について紹介します。
～国内線～
| フライトプラン | 中型（8～10席） | 小型（4～5席） |
|---|---|---|
| 仙台→青森→秋田→仙台 | 約800万円～ | 約300万円～ |
| 福岡→宮崎→徳島→福岡 | 約900万円～ | 約400万円～ |
| 東京→下地島（宮古島）→東京 | 約1,200万円～ | 約700万円～ |
※小型機と中型機、国際線は大型機で料金を計算しています。
～国際線～
| フライトプラン | 大型機（13席） |
| 東京→ホノルル→東京 | 約4,000万円～ |
| 東京→ロサンゼルス→東京 | 約5,000万円～ |
| 東京→ニューヨーク→東京 | 約6,000万円～ |
| 東京→上海→南昌→重慶→東京 | 約2,500万円～ |
その他、ANAビジネスジェットでは中国、アジア・オセアニア、日本国内など旅先別のサンプル料金を掲載しています。詳細は下記リンクからご確認ください。
プライベートジェットを使うべき理由
プライベートジェットといえば、一部の富裕層など「限られた層の移動手段」というイメージが強くあるかもしれません。しかし、自家用機としての保有だけでなくチャーター（レンタル）も可能なため、近年ではビジネスシーンやプライベートにおける「時間価値を高める移動手段」として利用の幅が広がっています。
国土交通省が近年、国内外のビジネス航空利用者などを対象に実施した「ビジネスジェットの利用促進調査」※ によると、ビジネス航空を利用するメリットとして上位を占めたのは、「スケジュール利便の向上」「セキュリティに係るリスク低減」「ビジネスの機密保持」「ビジネス効率の向上」といった回答でした。
※出典：「ビジネスジェットの利用促進調査 報告書」（国土交通省 航空局）P54
ビジネスシーンにおいてはこういった理由によりプライベートジェットの利用価値が高まっていますが、「感染リスクを抑えられる移動手段」、「周囲を気にせず、リラックスできるプライベートな空間」という特性から、家族旅行や観光、周遊などのレジャーといったプライベートシーンでの活用も広がっています。
また、チャーターすればレンタル利用料だけで済むので、機材を購入した場合と比べて費用を抑えられます。ビジネスジェット機の購入には数億～数十億円が必要で、維持費（人件費、整備費、機材保険料、駐機費用）も年間で数億円以上がかかるのが相場。機材年に何回も乗らないのであれば、チャーターのほうがコストパフォーマンスに優れていると言えるでしょう。
近年のビジネスジェット利用のトレンド
昨今ではコロナ禍における「感染リスクの低い移動手段を利用したい」というニーズも生まれ、利用者層が拡大する傾向にあります。
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、第三者との接点を減らしたいと考え、プライベートジェットを利用する方が増えました。そして一度利用した方は、その後も継続して利用する傾向にあります。
プライベートジェットには関係者しか搭乗せず、一般の動線を利用しないため直接的な乗り降りが可能です。そのため、感染リスクを抑えられる移動手段として評価されています。国際的なビジネスを行う企業のトップにおいて需要が拡大しています。
プライベートジェットを利用するならレンタルで
プライベートジェットを利用するならレンタルで
国内フライト、海外フライトのチャーター便ごとの料金について解説しました。プライベートジェットをレンタルする際にいくらぐらいかかるのか、把握できたのではないでしょうか。
定期便が就航していない目的地への渡航や柔軟なスケジュール調整、オンデマンドなサービス、プライベート空間といった、多くの利点があるプライベートジェットをぜひ活用してはいかがでしょうか。レンタルを検討したい方は、下記のフライトプランページをご覧ください。